ハートリンク放課後等デイサービス本郷台《来年度に向けて④学習》

日常風景に、桜色の差す時期になってまいりました。

とうとう卒業式を迎えた方もいらっしゃるかと思います。ご卒業おめでとうございます。

その他の学年の方も間もなく節目の休息期間を迎えますね。そしてそれが明ければ新年度。なので『SST』のお話に続き、来年度毎週木曜日のターゲットとなる『学習』について、お話させてください。

以前、学習について触れたことがあるのですが、学習と言えば、つまらない!難しい!嫌い!!できない!!!と、なりがちですが、そんなもの作りたくないしやりたくないし、やらせたくない。という事で以前どんなものを作っているか、少しだけご紹介させていただきました。

しかしその時は「どんな教材を」「どんな狙いで」使った結果「どんな効果が」あるのかをお伝えしていなかったので、今回はその部分のお話です。

 

前回の土曜日に実施したものの中で何点か、①どんな教材 ②狙い ③結果 を例として挙げていきたいと思います。

ひとつめ!

①イラストに対して「だれが・なにを・どうする」の3語文をシールで選択して作成する問題です。

②ポイントとしては、記述ではなく、選択だという事。あくまで狙いは疑問詞を適切に理解し、文章を完成させることです。「だれが?」と口頭で聞かれて、人物名を答えられたり、指示や質問の理解に繋がります。ひらがなを読む事はできる、単語で意味をとらえる事が出来るが書くのが難しいという子向けにシールで作成しました。書字スキルはこのプリントでは目的としていないため、苦手意識を持たせる要素を少しでも減らすようにしています。

あとは、「自立で出来るものを増やす」というのも目標に、毎度少し改良やレベルの調整をしつつ継続して行い、「問題を理解し、自立で正答できる」という学習に対する成功体験になればいいな、なんて思ってます。

③結果のほどは

 

こんな感じで!最後の「消す」のところに、じつは「なにを」のシールを貼っていました。そこで間違いを指摘するのではなく、まず気づいてもらいます。気づくための補助として実はシールと枠の色が対応していたり、シール台紙に「だれ」「なに」「どうする」のラベリングがしてあったり。

がんばったし、間違いに気づけたので。剝がさないで上から正しいものを貼るよう伝えました。最後は完璧!「前にやったからできる!」と、得意げでした♪

貼るだけでなく、一文を読み上げてもらい「誰が絵を描いてるの?」とか、少し難しくして「消防士が消してるのは何?」と並び変えて質問してみて他の場面で疑問詞の質問をされた時の練習をしたり、しました。

 

さてお次は!

 

①2桁+1桁の計算プリントです。「指を使って計算する」ため、指を使った数の数え方練習として始めに「数字を作る」動作を入れています。

②一見、数字が大きくてレベル高そう…と感じてしまいませんか?

これをやっているお子さん、最初は1桁+1桁の計算で、「6+8」だったら「6(小さい数)」を指で作り「8(大きい数)」の次の数字から「9,10,11…」と指折りかぞえて指を折り切ったら答えになる、というやり方を練習していたのですが、「小さい方の数字」を探すという1手間がちょっと難しくて、こんがらがってしまう様子があったので、まずは「指を使った計算」の方法を確立させるため作る数字がわかりやすい2桁+1桁にしてみました。

と、聞くと2桁+1桁、むしろ1桁+1桁より簡単そうな気がしません?

③結果のほどはですね、

 

パッとみて、何の数字を作ればいいか、ちゃんとわかって正解出来ました!

指を使った足し算のやり方が、定着しつつあるのかな、と思います。

ここに「どっちの数字を作るか」という判断が加えて出来るよう、徐々にレベルを上げて見ていく予定です。

 

さて、思ったより長くなってしまったのでご紹介はこのくらいでやめておこう…

 

あと一点。

前回「強化子」についてお話をさせていただきました。

このプリント、私が丸付をしているのですが、やけにカラフルだな、と思った方いらっしゃるかもしれません。

プリントがんばった、問題といた、正解した、間違ったけどいっぱい考えた、前よりうまくなった、そんな思いを込めて、学習の時間は「強化子」として、沢山褒めて、「好きな色使っていいよ!」と丸付をするカラーペンを選んでもらっています。もちろん強化子は人によって違い、全員に同じものは当てはまるわけではないので、調節はしますが、頑張ったという事実はしっかり肯定します。あと、ねこちゃんは強化子になっているかどうか正直微妙です。私の趣味です。

来年度より実施する学習の時間は、このように基本的には個々のレベル、ニーズに合わせて教材を用意し行う予定です。せっかくやるなら、取り組みたくなるような学習の時間にできればいいなあなんて、まだまだ模索中ではありますが。

薄々そんな気はしなくもなかったのですが、上から人に見てもらって気づきました。

机の上に物がいっぱい!

それが気になり、わからない時ふとプリントから目を離したら違うものに興味が移っちゃったとか。それって『環境設定』次第でどうにかなるはずだったのに、完全に指導員のミスです。

と、これはただの反省ですね。

学習でも、SSTでも、行動と支援に大きく影響する『環境設定』についても、また別の機会にお話しさせて頂ければと思います。

 

真剣に取り組むその姿、素敵です!

 

またのご利用、ご閲覧お待ちしております♪