ハートリンク放課後等デイサービス《プログラム》

とうとうはじまりましたね。新学期!

事業所の近所の小学校入学式当日は、桜満開春うらら、人生最高の日を迎えるのにぴったりの晴天でした。

ハートリンク本郷台にも新しい子供が加わり、パワーアップです。

さて本日のお話は何についてがいいかなあ…と、考えながら今まで投稿させていただいたものを振り返っていました。

社会生活を営む上で必要なコミュニケーション力やルールの定着といったスキルを獲得するための場、《SST(ソーシャルスキルトレーニング)》ですが、行う上で、どんなスキルをテーマにするのかという《ターゲット》が必要で、SSTの結果を大きく左右するのは指導員側の《環境設定》《提示》の仕方です。

行動や気持ちについて理解を促すための手段には実際にやって見せる《モデリング》やモデリング含めイメージ化の手助けとなる《視覚補助》等がありました。さらに最中の介入としては、ターゲット行動を増やす為の《強化》《フィードバック》が有効でしたね。

と、ブログではバラバラに書いていますがこんな感じで、繋がってきます…。

うーん、よくわからなくなってきた気がしますね。なので今回は、実際にハートリンク本郷台では上記の内容をどのように組み込んでプログラムを立てているのか、紹介させて頂ければと思います。振り返り、のような気持ちで読んでいただければ嬉しいです。

 

例として挙げるのは、先日行われた『自己紹介カード作り』というプログラムです。

これ、木曜日に行なわれたんです。なので大まかなターゲットは《学習》として設定します。でもね、4月の早々から「ハイ、これから木曜日は学習の時間ね!」と突然机に向かってプリントを解く時間がどーんと増えたら、やる気…なくなる…。なので、学習は学習でも、《机に向かって落ち着いて課題に取り組む》ことをターゲットとしました。

でも、課題がむずかしい~つまらな~~いものなら意味がない。字を読む事、書く事に苦手意識のある子もいます。なので提示する課題を少しゲーム性のある《自己紹介カード》にしてみました。予め項目を書き出した用紙を、赤・青・黄・緑の4色作り自分の好きな色を選んでいい事にします。1色よりも好きな色を選んで書けた方が、ちょっと楽しいですよね。環境設定として、テーブルを3つ用意し、レベル感や学年の近い児童ごとに分けていきます。なのでテーブルによって実は少しずつターゲットのレベルが違ったりしました。

あとは、学習要素に加えて《物の貸し借り》というターゲットをSST要素として入れさせていただきました。ハサミが人数分ない。だから順番を決め、必要な時は「貸して」ということ、それに対して言われた方は返事をすることを事前に提示します。

そしてモデリングも兼ね、そのテーブルに付いた指導員にも自分の自己紹介カードを児童と同じように作成してもらいました。どういう手順で進めるのか、実際に近くでやっていたらわかりやすいですよね。

自己紹介カードの内容について、今回はあくまで《机に向かって落ち着いて課題に取り組む》ことがターゲットであり書字や読字についてはターゲットではありません。なので、「なんて読むの?」「どうやって書くの?」「何書けばいいの?」の質問には補助を出していきます。(もちろん答えを教えるのではなく補助を出す、というのがポイントです)

ハサミの貸し借りについては、《物の貸し借り》スキルについてのいいアセスメントが取れました。

「貸して」は言えるけど、「貸して」と言いながらもう取って行っていたり、違う事に意識が行くと順番を忘れている、なんて様子もあったためそこにはルールを思い出してもらえるようリマインドしながら介入をしていきます。SSTはまだ始まったばかり…というか、始まってすらいない準備段階のような状態なのでこれから徐々に形にして行ければと思います。

やり取りに関しては、途中途中に介入して「今~言えたの偉いね!」「~って伝えたら?」等強化とフィードバックを行いました。

書き終わった後は円になって…

 

順番に発表していきます!

まずは一番を立候補で募り、決まったらそこから時計回りです。ここでは自分より前に発表する人が発表のモデリングになりますね。初めての事でもあったので、「~さんからお願い」と決めてしまうより、自信がある子がやってくれた方が、見ている人にとってはモデリングとして機能し、やってくれた子は成功体験に繋がります。

みんな、自分の番が来たら自分の言葉で発表できたことに感動です!読めた後はみんなで拍手!これって素晴らしい強化だと思います。あ、指導員もしっかり読ませていただきました。「学年:秘密」は大人のテッパンですね。

 

さて、全員終わったところで今日の振り返りをみんなに伝えて、プログラムは終了です。

 

今までお話させていただいた要素はこのような形で、日々のプログラムに組み込んであります。少しでもみなさんに伝わっていたら、嬉しいです。新年度もまだまだ新しい情報と取り組みを発信していきます!

またのご利用、ご閲覧お待ちしております♪

 

ハートリンク本郷台