ハートリンク放課後等デイサービス本郷台《マーブリング》

こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
ついこの間、梅雨が明けたと思ったらもうお盆も明けようとしています。気温同様、新型コロナの感染者数もどんどん上がってきています。みなさんはワクチンの接種はもうお済でしょうか?早く感染を気にしないで、普通に生活できるようになりたいですね。
先日、ハートリンク本郷台では芸術(⁉)活動の一つとしてマーブリングを行いました。

マーブリングとは?

マーブリングとは水よりも比重の軽い絵の具を水面にたらし、水面にできた模様を紙などに写し取る絵画技法のことです。武蔵野美術大学の造形ファイルによると15世紀頃にトルコで生まれたとされ写し取られる模様が大理石(marble:マーブル:英)の模様に似ていることからマーブリングといわれるそうです。偶然にできる模様や形、色彩を利用して芸術表現を行う「モダンテクニック」の技法のうちのひとつです。
このマーブリングには大きく分けて2種類のやり方があります。ひとつは水の上に直接墨や絵の具を落として模様をつくる、日本の伝統的な墨流しのスタイル。もうひとつは糊などを混ぜて粘性をつけた水溶液の上に絵の具を落として模様をつくる、ヨーロッパのマーブリングのスタイルです。それぞれ一長一短あるようですが、今回はヨーロッパのマーブリングのやり方で挑戦してみました。
マーブリングの狙い
まずはマーブリングの技法そのものを知ることです。やり方は後ほど説明しますが、マーブリングと言う表現技法に触れ、理解し、表現することを楽しむことです。
その他に…
  • 自ら色を選ぶことで色彩感覚を養う。
  • マーブリングによってできた色彩や模様の美しさに触れる。
  • 偶然できた模様から想像力をはたらかせて造形活動を楽しむ。
  • 偶然性の中に手を加えて模様を意図した方向に操作して創造性を養う。
  • スポイトや竹串を扱ったり、水面に紙を置いたりすることで微細運動を行う。
  • 同じテーブルの仲間と話し合い協力したり、役割分担をして作業する。

実践「マーブリング」

全体を3つのテーブルに分けて、道具、材料を配りました。
0の声になるのを待ち、マーブリングの手順を説明しました。
  1. 容器に洗濯糊と水を同じ量入れて混ぜる。
  2. そこにアクリル絵の具を2~3色、スポイトで数滴たらす。
  3. 竹串で絵の具をのばして模様をつくる。
  4. 画用紙を3の上にやさしく置く。
  5. 全体が濡れたら、やさしく持ち上げて新聞紙の上で乾かす。
各テーブル、リーダーの役割を担う児童が指示を出して手順通りに作業が進んで行きます。リーダーは決めたわけではありませんが、テーブルごとの児童の割り振りをする際に意図して配置しているので、こちらの意図した通りにリーダーシップを発揮する子が、各テーブルに配置された指導員の補助を受けて自然とテーブルをまとめてくれます。
ここからはひとりひとりが個性豊かな巨匠となりました。手が汚れるのを嫌がる子もいましたが、オリジナリティあふれる素晴らしい作品を制作してくれました。ひとり2~3枚作成しましたが、乾かすのに数日かかるので当日の持ち帰りはできませんでした。

活動を終えて

毎回、子どもたちの感性、個性には驚かされます。自分の意図したものに外れた作品は躊躇なく「これいらないです。捨ててください。」と巨匠のように断言する子がいたり(ごめんね!作品としてはよくできていて、是非ともお父さんとお母さんにも見てほしかったので、捨てないで連絡帳に入れちゃいました。)、自分の好きな色にこだわり単色で仕上げる子もいました。マーブリングの面白さは2つとして同じ作品は作れない、偶然の生み出す妙にありますが、そこにも一人一人の持つ感性や個性が表現されることがわかりました。いわゆる○○さんらしい作品というところなのでしょうか。どれも甲乙つけがたい…つけられない素晴らしい作品に仕上がりました。
洗濯糊と水の混ぜる割合やアクリル絵の具の濃さの調整など、まだまだ改善の余地はあるので、もう一度研究して小さな巨匠たちに存分に実力を発揮してもらいたいと思います。
またのご閲覧をお待ちしております。