ハートリンク放課後等デイサービス本郷台《モデリング実践》

 

Welcome to Heart Link!!

先日、本郷台教室に他教室のスタッフさんが来てくださったので、こっそり普段はその日の予定を書くのに使っているホワイトボードをデコレーションしました。自己満足で飾っておきました。そしてさらに自己満足で、写真を撮ってしまいました。教室が華やかだと、気分が上がりますよね。これから教室の壁の飾りや掲示物もリニューアルしていく予定なので、完成したらお見せしますね。

 

さて、本日の支援に移ります。

 

今回お話させていただきたいのは、以前から何度か登場している《モデリング》について。【運動・生活】の金曜日、2週にわたってボウリングに取り組んだのですが、2週間ともこのモデリングが大活躍でした。

なのでそれぞれの週の様子と、モデリングをどのように実践したのか報告もかねてお伝えします。

 

まずは一週目。ボウリングにはピンが必要ですね。ペットボトルに絵を描き、水と好きな色の絵具を入れてピンを作る作業を行います。ただここで1つ問題が。実は今回取り組んだのは、ただのボウリングではなく「ごろごろボウリング」というボウリングなんです。ころころボウリング、そう聞いて想像がついた方、いるでしょうか?

うーん、なんじゃそりゃ。

そう思われる方が、多いのではないかと思います。そうなんです。みんなに「今日はごろごろボウリングするよ!」と伝えたとして、知らない、やったことがないから、想像がつかない。想像がつかないからやりたくなくなる。つまらなさそう。活動への意欲が下がってしまうことが想定されます。

そこで、一週目のモデリングはずばり、「ごろごろボウリングとは何か」の見通しを持たせるためのモデリングです。普通のボウリングはボールを投げてピンを倒しますよね。ごろごろボウリングは自分が寝転がってごろごろ転がり、ピンを倒すボウリングです。目標の方に向かって身体を横にひねり回転する運動をします。

シンプルにその動きを説明する動画をみんなに見せました。

タブレット端末で動画を見せるのですが、「タブレット」「動画」って、すごくお子様の興味を引くジャンルなんです。提示したところそれまで違う方を見ていたお子様も一気に集まってきました。これが、モデリング効果その1。みんなの興味を引き、注目を誘う事が出来るのでただ口頭で説明するより「集中」することが出来ます。

そして、知らないものを言葉で説明されるより、見た方が分かりやすい。理解を促すことが出来るというのが、シンプルですがとても重要な、モデリング効果その2です。

次回やるごろごろボウリングはこういうものだよ、でもピンに色がなくて寂しいね。だから今日は、みんなでいろんな色のピンを作って準備をしよう!と、その日の活動の説明に繋げました。余談ですが、その後に「みんな何色が好き?」「その色とお水を混ぜたらどうなると思う?」と質問をして、「動画への興味」から「活動への興味」に切り替えています。

まずはボトルに絵を描き…

出来栄えのほどは…

 

いろんな色、素敵でしょ!一色でシンプルに決める子もいれば、混ぜて混ぜてオリジナルの色味をだした子もいました。

 

さて、このピンを使って、2週目はとうとう本番です。この週に用いたモデリングは、引き続きごろごろボウリングとは何かの説明に加え、「今回の活動はどんなルールか」を伝えるためのものでした。

1週目は指導員が転がってピンを倒す、というだけでしたが、2週目は「スタート位置に立つ⇒転がってピンを倒す⇒何点か数える⇒元の位置に戻す」という流れまでを説明していきます。

また、「転がる」ということが難しいお子様のためと、前回の「バランス感覚」の体操教室の際お話ししたように「選択の幅を広げる」ために、隣にはボールを使って行う普通のボウリングレーンも作ったので、それも同様の流れで動画を撮って見せました。

この週、活動の始まりは自由時間のテンションを引きずり少し騒がしかったので、口頭の説明は早めに切り上げて動画を提示。自由時間から活動への切り替えとしても用いました。これが、モデリング効果その1。

動画を見せながら、「これ何してる?」等指さし確認していき、行う活動への見通しを持たせること。ルールを確認すること。モデリング効果その2です。

ちなみにその時の様子が…

 

動画の方に、注目がしっかり集まっています。

 

モデリングには、「やって見せることで理解を促す」とともに、モデリング行為そのものが興味の対象となることで「注目・集中を促す」という効果もあるんです。何を目的に、どのタイミングで提示するか。そしてそのモデリングと活動の流れ自体をどのように繋げていくか。また、今回はモデリングを「タブレット端末の動画」で行いましたが、昨年度のいちご狩り(詳しくはブログ《モデリング》を見ていただければと思います)ではプロジェクターを用いたり、実際に指導員がやってみたり、場面や対象とするお子様、活動の環境によって一番有効な提示方法が変わってきます。適切に用いることでターゲット行動をスムーズにさせることができる強力な視覚補助です。

 

さて、モデリングの後は準備体操を行い…

 

前回同様、「制限時間内は好きなレーンを選んでいい」と伝え、スタートしました。

 

 

最後の一回は、ボウリング大会として好きなレーンの方で点数を競って遊びました。

 

今までにお話させていただいた療育における要素、実践できなければ意味がない。「日々の支援にどう取り入れてるの?」「それにどんな意味があるの?」ということを、今後も具体的にお伝えできればと思います。少しでもハートリンク本郷台の取り組みに興味を持っていただければ嬉しいです。

またのご利用、ご閲覧をお待ちしております♪