ハートリンク放課後等デイサービス本郷台《実験・電池作り》

こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
神奈川県は新型コロナワクチンの接種もまだあまり進んでいないようで、オリンピックにも間に合いそうにないですね。高齢者以外の人はいつ打てるようになるのでしょうか。早く何とか宣言下ではない普通の生活に戻りたいものですね。
ハートリンク本郷台では先日ボルタの電池の実験を行いました。ボルタの電池と聞いて懐かしく思われる方もいらっしゃると思いますが、中学の理科のイオンの単元で出てくるものです。ハートリンク本郷台ではこのボルタの電池をレモンやジャガイモ、お酢やコーラを使って作りました。

 ボルタの電池

◆用意したもの
・電子オルゴール ・麦球 ・ワニ口クリップ ・銅板 ・亜鉛版 ・レモン ・ジャガイモ
・酢酸(お酢) ・コーラ ・スポーツ飲料 ・液体を入れる小型の容器など
ボルタの電池とは電解質の水溶液に2種類の金属を入れるとその金属が電極となって電気が流れるという仕組みの化学電池です。今回の実験ではイオン化傾向の大きい亜鉛版が陰極(マイナス極)、銅板が陽極(プラス極)となります。
今回は、まずはレモン電池を作ってみました。レモンを半分に切り2種類の金属板を挿し電子オルゴールや麦球をつなぐだけです。レモン1個では起電力が足らず、電子オルゴールも麦球も作動しないので、いくつも直列に繋げて作動確認をしていきます。同じことをジャガイモ、酢酸、コーラでも確認していきます。

実験の目的

中学3年生のイオンの単元で行う実験ではないので、電子が移動して電流が生じるなどの知識は数年後の目的にとっておき、今回は以下のことを実験の目的としました。
・科学の面白さに触れ、楽しむ。
・日頃使っている電池とは何かを知るきっかけにする。
・身近なもので電池を作れることを知る。
・実験の楽しさ、面白さを知る。

実験のお約束

実験の前に以下のことを約束をしました。
・電解質(レモン、ジャガイモ、液体等)を替えるときは、電極を洗いペーパータオルで拭く。
・実験に用いたレモンなどの電解質は亜鉛が溶け出しているので絶対になめたり、食べたり、飲んだりしない。
・電子オルゴールなどは濡らさないようにする。
・電子オルゴールプラス(赤)とマイナス(黒)が逆だと鳴りません気をつけてください。
・ワニ口クリップはコードを引っ張ったり、振り回したりしない。

実験の手順

①各テーブルに必要な器材、材料を配る。
②前の図(下の写真)に従って配線を行う。
③レモン1個から電子オルゴールが鳴るか、麦球が点灯するか確認する。
④レモンの数を2個、3個…と直列つなぎで増やしていく。
⑤電解質をジャガイモ、酢酸と替えて③④の過程を実験する。
 その際、電極を洗いペーパータオルで拭く。
⑥実験の結果を実験レポートに記入する。

実験開始

男子テーブルと女子テーブルに分けて2チームで実験しました。
両チームとも約束を守り真剣に実験に取り組んでくれました。
実験の結果は…
起電力が小さく電子オルゴールはレモン3個直列につないだ時に音が出ました。他のものでは、ジャガイモは4個、お酢は2個、コーラは5個つないだ時に電子オルゴールを鳴らすことができました。(液体は小さなタッパーに入れて金属板を入れたものを直列につなぎました。)
そして、麦球は…残念ながらどれにつないでも光ることはありませんでした。

実験レポート

最後に子どもたちには実験レポートを書いてもらいました。
時間の関係もあり、実験の結果と考察(どうしてそうなったのか)、感想の欄以外はあらかじめ書き込んであります。また、結果と考察の欄も穴埋めにしました。
銅板と亜鉛版で電池ができたことと電子オルゴールをつなぐと音が出たことから電気が流れたことを確認できたと思います。

感想・まとめ

感想欄には「楽しかった」、「実験もう1回やりたい」などの意見のほかに…
「電球光らなすぎ(笑)」「光ったらよかった。うれしかった。」など麦球を光らせることができなかったことへのご批判もありました。
全体的には実験を楽しんでくれたように思えます。また、電気を作るのが大変だということもわかってくれたようでした。
最後に6年生の男の子がどうして電気が流れるのかと根本的なことを質問してくれました。
彼には、できるだけ分かりやすく物質とイオンと電子の話をして、その電子が流れると電気の流れ(電流)が生じることを伝えました。疑問点、不明な点はあるでしょうが「なるほどね!」と納得してくれました。この質問が聞けただけでこの実験をして良かったと思いました。また子どもたちが楽しく学べるような実験を企画したいと思っています。
またのご閲覧をおまちしております。