ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪物語を作ろう≫

こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
今年は梅雨明けが早かったはずでしたが、雨の日が続いたり、真夏日、猛暑日が続いたり異常気象続きで、いわゆる酷暑になるのでしょうか?夏休みの後半は過ごしやすいといいのですが、長期予報によると今年の夏は残暑が厳しいとかで、そうはいかないようですね。新型コロナの方もオミクロン株の「BA.5」が猛威を振るい第7波の到来となりそうです。コロナのなかった3年前の夏が恋しくもあり、もはや懐かしくもあります。
子どもたちも夏休みに入って休日パターンに入ったハートリンク本郷台では先日「物語を作ろう」という活動を行いました。小学校や中学校の国語の時間に行われていて、オリジナルのストーリーを考えてもらう授業と似ていますが、学校のように何時間か使ってひとりひとり作品を作ってもらうのではなく、今回は全体を3つのグループに分けて、グループごとに話し合って短い物語を作ってもらいました。

物語を作ろう

発達障害を持つ子どもたちの中には「自由に考えて、好きなことを書いて(描いて)」と言うと思ったように表現できない子が少なくありません。そこで今回は物語を作るフォーマットとして「起承転結」を使いました。
  • 起…どんな話か物語の前提、どんな人(物)が出てきて何をするかということ。桃太郎の話では、おじいさんとおばあさんがいて、川へ洗濯に行ったおばあさんが桃を拾ってそこから桃太郎が生まれたところ。
  • 承…メインストーリーに入る前。起の内容を受けて話が進んだところ。桃太郎では、おじいさんとおばあさんに育てられて立派な若者に成長して鬼退治に向かうところ。
  • 転…話の本題(メインストーリー)、山場、クライマックス。桃太郎では、犬、猿、きじを仲間にして鬼と戦うところ。
  • 結…話の結末、締めくくり。桃太郎では、鬼を退治して宝を持ち帰ったところ。
物語の展開の仕方を説明したところで、執筆開始と行きたいところですが、どんな話にするのか「起」の部分を考えるのが大変だと思い、「桃太郎」や「浦島太郎」などの童話、「おおきなかぶ」のように教科書で学んだ話、その他アニメや漫画などのみんなが知っている話の続きを考えてもよいことにしました。それによってオリジナリティーは減りますが、物語の設定はできた状態から話を作れるので作りやすくなると思います。

物語を作ろうの目的

  • 想像力、創造力を養う。
  • 作文能力を高める。
  • 表現力を養う。
  • 正確な文章を書けるようになる。
  • グループワークの中で人の意見を聞き(受信)、自分の意見を伝える(発信)
  • 他者理解と自己理解
  • コミュニケーション能力を養う。
  • 指示理解
等のことを目的としました。グループワークにしたのは話し合いのスキルを養いたかったからです。

執筆開始

どのグループも話のすり合わせに苦労していました。
  1. 自分たちの好きなものを挙げて、オールキャストで話を進めたグループ
  2. 一匹のネコがバスに乗って出かける話を設定したグループ
  3. 子どもたちに人気のアニメ「スパイファミリー」の一話にしたグループ
1と2のグループは鉄道とバスのマニアがいたためE217系などの車両(?)が出てきたりしましたが、クライマックスは桃太郎を起承転結の例に挙げたせいか鬼退治になっていました。結末は1のグループは「鬼をやっけた後にはE217系に乗って楽しい宇宙旅行を楽しみました。」でした。2のグループはネコはバスに乗って鬼が島に行って鬼と戦いましたが、やっつけられてしまいました。「他のネコが代わりに鬼をやっつけて、その鬼にやられてしまったネコを助けた。めでたしめでたし。」でした。3のグループはこだわりがないように見えますが、アニメの続きを作りたい子たちがいて「鬼滅の刃」か「スパイファミリー」かで揉め、年上の児童が譲ってくれて「スパイファミリー」になった経緯がありました。
意見が対立することもありましたが、高学年の児童が中心となって話をまとめ、各グループ楽しい物語を作って朗読してくれました。三者三様の素敵な物語ができ、成功体験を積むことができたと思います。
ハートリンク本郷台では今後も想像力と創造力を養える活動を考え、実践して行きたいと思っています。
またのご閲覧お待ちしております。