2019年8月10日 / 最終更新日 : 2019年8月12日 staff17 新着情報 ハートリンク放課後等デイサービス本郷台 ≪否定命令≫ 先日みんなでズーラシアに出掛けました。土曜日だったのでかなり混んでいるんだろうな…と覚悟して行きましたが、「あれ…?」って感じで空いていました。よくよく考えてみたらお盆初日でしたね!『2019年(令和元年)のお盆休み期間は大型9連休がスタンダード⁉』なんて記事を目にしました。きっと多くの方が帰省されたり海外に行かれたりとお盆期間を過ごされているんでしょうね(^^ さて、ハートリンク本郷台ではABA(応用行動分析学)をベースに支援を行っている事はブログでもお伝えさせていただいていますが、ABA以外にもNLPと呼ばれる心理学の考え方を用いています。「初めて聞いた!」「NLPってなに?」と思われる方もいると思いますよね。今回は、ズーラシアでのご様子と共にNLPについてお話をさせていただきたいと思います。 NLPとはNeuro Linguistic Programmingの頭文字をとったもので「神経言語プログラミング」と略されますが、一言で言い表すと「言語学と心理学を効果的に組み合わせた実践手法」となり、NLP発祥の地である米国では「脳の取扱説明書」とも言われています。 人は物事を五感(視覚・聴覚・身体感覚・味覚・嗅覚)で体験し、体験した内容を言葉で意味づけし、それが脳に組み込まれた行動・感情としてプログラミングされるんです。 『五感(N)+言語(L)=プログラミング(P)』となります。 ズーラシアに出発する前に、班にわかれて自分達で行きたいエリアや見たい動物、園内でのお約束について自分達で意見を出し合い、決めるように伝えました。行きたいエリア・見たい動物ではどんどん出てきました!さて次はお約束…。子供たちから「○○しない」というお約束がいくつも出てきました。「走らない」「ケンカをしない」「汚い言葉を使わない」「一人で行かない」等など…。確かに色々な場面でよく耳にする言葉ですよね(^^; ここで考えて欲しい事は、「○○しないで」と言われるとしたくなる人の心理です。私も「見ないで」と何かを隠されると見たくなる事があります。そんな経験ってありませんか?これって「否定命令」と言いますが、「○○しないで」と言われると無意識にやりたくなるんです。実は私たちの脳は「否定形」が理解出来ないんです。正確にはイメージ出来ないと言ったほうが適切かもしれませんが…、例えば「白とピンクのパンダを想像しないで!」と言われた時に、想像しないようにしようとしても勝手に想像しちゃいますよね。 なので、子どもたちが出してくれた「走らない」「ケンカをしない」などのお約束は人の無意識の中で「走る」「ケンカする」などの変換がされてしまうので、「歩く」「仲良くする」などの言葉で伝えると、子供たちの脳に肯定形の言葉が刷り込まれて行きます。NLPでは、脳の素直な反応を効果的に利用するために、肯定的な言葉を使って表現するようにします。 お約束などが決まったところで…いざズーラシアへ! 子どもたちの中での一番人気が多かった動物は男児・女児共に・・・ レッサーパンダ!(笑) 他の動物でも興味は示していましたが、今日の一番は断トツでレッサーパンダで、食いつき方が半端なかったです!(笑) 園内の移動では、事前に子どもたち自身で決めた「みんなと一緒に歩く」を守って移動する事が出来ており、自分達で決めた歩く順番が変わると「○○ちゃんは僕の前ね」なんてやり取りも見られました!(えらいですよね!笑) お約束を守って行動出来ていたため、話し合いの場から子どもたちが行きたいと言っていた「わくわく広場」で滑り台やターザンロープなどを行い、思いっきり身体を動かしました!(笑) 動物園から出た後に、「楽しかった!」との言葉以外に「お約束守れたよ!」と教えてくれる子どもたちもいました(^^ 動物園を五感で体験し、今回の体験に「出来た・守れた・楽しかった」等の意味づけがされ、それらが子どもたちの感情・行動としてプログラミングされたと思います。これからも楽しみながら体験できる・学べるようにスタッフ一同で色々な工夫をしていきます。 またのご閲覧お待ちしています