ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪語彙力≫

こんにちは。
ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
温暖化の影響かまだ場所によっては紅葉が楽しめそうですが、冬将軍はもうすぐそこまで来ているようですね。
ハートリンク本郷台の子どもたちは事業所に着くと手洗いうがいを行い、チェック表の自分の名前のところにスタンプを押しています。新型コロナ対策だけではなく、インフルエンザ、風邪の予防のためにも家に帰ったら手洗いうがいを忘れないようにしてくださいね。私も冬になると帰宅してくつろぐ前にイソジンでうがいをするようにしていますが、風邪をひかなくなった…気がします。「病は気から」という言葉があるように、この「気がする」も大事なのではないでしょうか。
本日はハートリンク本郷台で行っている活動の話ではなく、活動を通して子どもたちにも習得してもらいたい語彙力についてお話ししたいと思います。

語彙力とは

人間の思考のための道具は言葉です。何かを考えるとき、思うとき、人間は脳内辞典で適切な言葉を探し、それを取り上げます。もちろんこれは意識しなくても脳内PCで行われている事ですが、考えるということは、自分の思考言語(自分が思考するときに用いる言葉)を用いて詳しく説明していくことなのではないでしょうか。
きれいな花を見たときに日本語を母語とする人は「美しい」とか「きれい」または「かわいい」と思いますが、英語を母語とするイングリッシュスピーカーなら「beautiful」とか「cute」などと思います。英語や外国語が堪能な人、ペラペラな人もいますが、自分が考える時には日本語で考えて、それをものすごい速さで英語や外国語に変換しているのです。何語であろうと、意識する、しないに関わらず人間が思考をする時のよりどころとなるものが言語であり、言葉なのです。
では語彙力とは何なのでしょうか。語彙力とはその人が持っている、使える言葉や知識、それを使いこなす能力と言えると思います。
語彙力が豊富であれば、いろいろなことを考えることができるということですね。考えることができれば、それを表現する、他者に伝えることもできると言えるでしょう。
自分の気持ちを的確に相手に伝える、共有するためには自分でその気持ちや感情を考えて理解する必要があります。その際に自分の感情の機微を相手にうまく伝えるには語彙力が豊富な程、繊細に表現できるでしょう。つまり語彙力とは自己表現のためのツール、コミュニケーションのツールとも言えますね。

発達の障害と語彙力

個人が持つ語彙力には当然ながら差があります。そこまでの経験量、学習量が違うからです。大人に比べると子どもの語彙力が少ないのは当たり前ですが、発達障害を持つ子どもたちになるとその差がさらに大きくなることが考えられます。
例えば、何か嫌な気持ちになる。何が嫌なのか、どう嫌なのか、どれくらい嫌なのかなどのことを伝えることができれば、その要因を取り除いて穏やかな気持ちになれるかもしれません。しかしうまく伝えられないので嫌な気持ちが大きくなり、なんらかの問題行動の要因となってしまうこともあります。これは支援に携わるものであればアセスメントを取り、表出した行動の分析をすることで、行動要因等を把握できることもあると思われますが、一般的な社会の中ではその表出した問題行動だけが取り上げられることも少なくないのではないでしょうか。
自分の気持ち、考えを相手に上手に伝えるためのツールとしての語彙力の獲得は大切なことです。
発達に障害を持つ子どもたちにとってはその障害特性から、語彙力の獲得が難しいこともありますが、スモールステップで少しずつ増やしていければと思います。

ハートリンク本郷台の取り組み

ハートリンク本郷台では子どもたちが語彙力をより豊かにできるよう取り組んでいます。
その日のメインの活動ではワードバスケットや漢字探偵、どんな気持ちゲーム、タイムしりとりなどゲーム性を持たせて楽しみながらスキルアップできるように工夫したり、説明の際に敢えて難しい表現や漢字で書いたりすることもあります。
毎日の学習の時間の中でも語彙力を育むような問題を練習することもあります。
指導員がその活動を担当するときには何を目的としてその活動を行うかを意識して実施していますが、苦行となることがないように考慮し、何よりも楽しみながら様々なスキルを習得できることを目指して計画しています。
語彙力を増すことは一朝一夕にできることではありませんが、ハートリンク本郷台で過ごす時間の中で少しずつ楽しみながら獲得できればと思っています。
またのご閲覧をお待ちしております。