2022年4月4日
/ 最終更新日 : 2022年4月4日
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本郷台ブログ
ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪実験・電池作り②≫
こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
冬の寒さも日に日にゆるみ、梅や早咲きの河津桜の見ごろも過ぎて、数週間後には染井吉野の開花を迎えるほどの暖かさになってきました。オミクロン株の感染は少し減少してきているようでまん延防止措置も解除となるようですが、まだまだ油断はできません。海を隔てた向こうでは戦火に苦しむ人たちもたくさんいます。今自分にできることを考えて行動し新型コロナの早期終息、戦争の即時終戦を願う今日この頃です。
戦争が科学技術を進歩させるとはよく聞く言葉ですが、軍事目的で開発、普及した科学技術でも平和のために利用されて人々の生活を支えていくようになって欲しいという願いを込めて、ハートリンク本郷台の子どもたちに科学の面白さ、実験の楽しさに触れてもらうために、ボルタの電池作りの実験の第二弾を行いました。
ボルタの電池とは…
以前にもハートリンク本郷台のブログで紹介させていただいたので、今回は簡単に説明させていただきます。
ボルタの電池とは電解質水溶液(酸やアルカリなどの電気を通す水溶液)の中に2種類の異なる金属を入れるとその金属が電極となって起電する最も簡単な仕組みの化学電池です。イオン化傾向(電気を帯びた原子であるイオンになりやすい順番)の大きい、イオンになりやすい金属の方が陰極(マイナス極)になります。陰極側の金属は陰イオン(マイナスの電気を帯びた電子)となって水溶液中に溶け出します。溶け出した陰イオンが陽極(プラス極)となるもう一方の金属に電子を渡すことによって電流(電子の流れ)が生じる仕組みです。前回の実験では電子オルゴールは鳴らすことができたのですが、起電力が足りずLEDや麦球を点灯することができませんでした。子どもたちから「電球光らなすぎ(笑)」「光ったらよかった。」「光ったらうれしかった。」などの批判的な感想も挙げられたので、今回はそのリベンジで何個直列につないだらLEDや麦球を光らせることができるか実験してみたいと思います。
実験の目的、お約束
今回も前回同様のことを目的としましたが、いくつかプラスしました。
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科学の面白さに触れ、楽しむ。
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実験の楽しさ、面白さを知る。
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日頃使っている電池とは何かを知るきっかけにする。
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身近なもので電池を作れることを知る。
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電池を直列につなぎ麦球を光らせるだけの電力を得られるようにする。
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電気にどんなことができるのか考えてみる。
そして恒例のお約束として次のことを提示しましたが、否定命令(~しないでください。)にならないように考えて提示しました。
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実験に使ったレモン、液体は、食べる(飲む)と危険です。
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ワニ口クリップは、中の線が切れやすいので丁寧に扱ってください。
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液体を使うときは容器と蓋の間は隙間を空けるようにしてください。
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レモンから他の液体にかえるときは金属板をよく拭いてください。
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豆電球が点かなかったときは…許してください(笑)
実験開始
全体を2つのチームに分けて、電気にどんなことができるかを質問しました。すると「おもちゃを動かせる。」「電気(電灯)を点けられる。」「音を出せる。」などの答えが返ってきました。ここで乾電池を取り出して実験で用いる電子オルゴールを鳴らしたり、麦球を光らせたりしました。その際に麦球はプラス、マイナス関係なく点灯するが、電子オルゴールは赤い導線にプラス極、黒い導線にマイナス極をつながないと音が出ないこと、銅板(茶色い金属板)がプラス極で亜鉛版(銀色の金属板)がマイナス極になること、直列につなぐときは銅板と亜鉛版をつなぐことなどを説明しました。
今回は半数以上の子たちが前回の実験には参加してなかったので、子どもたちの興味を集めていたレモン電池から実験を開始しました。まずはレモン1つで電子オルゴールが鳴るか試しましたが、鳴りませんでした。次に時間の関係で各チームで一気に5個直列につないでみました。オルゴールは鳴ってくれましたが、ちょっと怖い音がしました…音が鳴っているのは分かるが、曲になっていない。ホラー映画みたいという声も聞こえました。麦球は光らせることができませんでした。
次に2チーム合同で一気に10個直列につなぐと、電子オルゴールはハッピーバースデーの曲を奏でることができました。しかしながら麦球は光らせることができませんでした。
今度は銅板と亜鉛板をよく拭いて一方のチームは重曹(炭酸水素ナトリウム水溶液)、もう一方はクエン酸の水溶液で実験しました。結果はどちらもレモンの時と同様でした。最後にまた2チーム合同で重曹の10個直列つなぎに挑戦しましたが、残念ながら麦球を光らせるまでに至りませんでした。
実験の後にどうして電池ができたかを図を描いて、できるだけ簡単に説明しました。電子とかイオンとか難しい言葉も出てきましたが、数名の子は理解してくれたようでした.
まとめ
残念ながら、今回も麦球を光らせる光らせるだけの起電力は得ることができませんでした。強い酸を用いたり、もっと大きな容器でより大きな金属板を用いるなどすれば起電力を上げることができると思いますが、安全性と予算の関係でなかなか難しいところです。今回の結果を記入してもらった実験のレポートの感想欄には、「電子オルゴールは鳴ったが、豆電球は光らなかった。」「実験の結果よく分かったので、良い体験になりました。」などチーム毎のレポートにしたので、あまり辛辣な感想はなく、優しい言葉をもらえました。終わった後に楽しかった、おもしろかったと言ってもらえたのも幸いでした。今後も化学電池以外にも子供たちが楽しみながら、科学の面白さに触れられる実験を考えて実践していきたいと思います。
またのご閲覧をお待ちしております。