ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪どんな気持ちゲーム≫

こんにちは。ハートリンク本郷台です。
新型コロナウィルスが流行り出してからもう数年…
5月から分類が5類に移行されるという事もあり今月からマスク着用が緩和されたり、学校の卒業式はノーマスクで実施されるところもあったりと環境が変化していきますね。ただコロナが無くなった訳ではないので事業所として今後もこまめな換気や消毒などの感染対策は行っていこうと思います。
卒業式のことにも触れましたが、もう年度末の3月ですね!
進級されるお子様もいれば卒業や就労されるお子様がいるご家庭もあるかと思います。
以前事業所の近隣にある工場で見学をさせていただいた時に職員の方が就労前に身につけておいた方が良いスキルの一つに「思いやり」を挙げられていました。
今回のブログではそんな「思いやり」のスキルへのアプローチも出来る、事業所で定期的に行っている「どんな気持ちゲーム」の活動についてお話していこうと思います。

どんな気持ちゲーム

どんな気持ちゲームは獲得スキルの状況に応じてグループに分けて実施しました。
グループ①:表情カードやイラストと気持ちを表す言葉のマッチング
1つ目のグループは気持ちを表す言葉の確認・学習を通して語彙を増やす事と、言葉と気持ちのマッチングを行いました。
何かを説明したい時に適する言葉が上手く見つけられず相手に伝える事が難しかった。そんな経験はありませんか?
そういう時はストレスが溜まると思いますが、お子様も自分が抱いている感情を言葉で表出出来ないとフラストレーションが溜まったり行動で表したりすることに繋がります。
気持ちを表す言葉を表情と一緒に学ぶ事で自分の気持ちを表出出来るようアプローチを行いました。また表情と気持ちを学ぶ事で自分のみでなく、相手の表情を見て「今はこんな気持ちなのかな?」と予測する他者意識にも繋がります。
グループ②:文章や場面を見て当てはまる気持ちを考える
2つ目のグループでは「自分のものを友だちに壊された」等の文章を見て、自分だったらその状況でどんな気持ちになるか選択肢から選んだり自分で考えて書き入れたり、具体的な場面の絵を見て登場人物の感情や言葉を吹き出しに書く活動を行いました。
文章や場面から気持ちを考える事によって読解力や想像力にもアプローチしていきました。
同じ場面に対してもそれぞれ違う気持ちを答える等、興味深い答えも多くありました。
文面からの想像が難しいお子様には実際にロールプレイを行うと状況の想像に繋がり、どう思うか答えられていました。
グループ③:万引きに関する動画教材を観て登場人物の気持ちを考える
3つ目のグループは動画を観て万引きをしてしまった人物やその保護者等、各登場人物の気持ちや行動を起こした理由について考えてもらいました。
万引きをした理由の1つに自分が本当は持っていないにもかかわらず持っていると友人に言っており、それを貸してほしいと言われ、購入するお金もなかった為に万引きをしたという経緯がありました。
このグループでは気持ちだけでなく、どうすればよかったのか?自分だったらどうしたか?と発展して考えてもらう事も行い、前後の行動についても自分で考える事によりソーシャルスキルの向上を図りました。
また一方の立場のみでなく各登場人物の立場に立って考える事により様々な視点から気持ちを考える練習にもなりました。

まとめ

今回の活動ではグループに分かれて以上の事を行いました。
場面に対して抱く気持ちについて質問をしていくと具体的な理由を答えられるお子様もいましたが、漠然と「いやだ」「うれしい」と答える事は出来てもなぜかという説明が難しいお子様もいました。
気持ちに関しては絶対的な正解はなく、人によって同じ場面でも抱く感情は様々であり上記の「自分のものを友だちに壊された」に対してもAさんは「壊されて悲しい」、Bさんは「むかつく」、Cさんは「あまり気にしない」と異なるものを書いても何もおかしくはありませんし、それぞれがそれぞれの正解です。
ただ生きていく上では自分の気持ち・価値観を大事にしつつも他者との関わりは欠かせないものになるので他者の立場に立った考え方「思いやり」も必要になってきます。
今後も以上のような場面に対してどのように思うかや気持ちを表す言葉の学習等の個別活動と共に、集団で各自がどのように思うか伝え合い、自分とは異なる考えを知る事で他者意識を育んでいければと思います。
またのご閲覧お待ちしております。