ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪なりゆき俳句作り≫

こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
日に日に春らしく暖かくなってきました。梅の季節を過ぎ、早咲きの桜が咲き始めました。The SAKURA のソメイヨシノはこれからですが、過ごしやすい気候になってきました。With コロナ、With マスクもこの春から段階的に変化していきそうですね。マスクに関しては暖かくなってきて花粉症対策で手放せない方も多いと思いますが、ハートリンク本郷台では引き続き装着を推奨していく予定です。
春を迎えたところでハートリンク本郷台では先日「日本の文化で遊ぼう・なりゆき俳句作り」と言う活動を行いました。

なりゆき俳句作り

「学習」がターゲットの日だったので、前半は授業形式で俳句の歴史や形式について穴埋め問題のプリントに答えながら学んでもらいました。解答になるブランクは職員が説明しながら板書して全員が正答できて成功体験を積むことができるようにしました。
「俳句知ってる人」と質問すると数名が手を挙げてくれました。
「じゃあ俳句ってどんなもの?」と質問すると6年生の男の子が挙手して「五・七・五のやつです。」としっかり答えてくれました。
短歌の説明から始め松尾芭蕉(「その人聞いたことある!」)まで説明した後は俳句の約束事、季節を表す言葉「季語」を読み込み「五・七・五」の形式である「有季定型」について説明しました。
この後で実際に俳句を作ってもらうのですが、季語を考えたり、文字数を整えて作句したりすることが難しい子もいるので、文字数に関しては「字余り」や「字足らず」など多少多かったり少なかったりしてもいいこと、季語のない無季俳句、定型の形をとらない自由律俳句というものもあることなど説明して自由に作れるようにしました。俳句を作るのですが、そこはハートリンク本郷台式で臨機応変に活動のタイトル通りに「なりゆき俳句作り」となりました。
また自由に作ることが難しい子もいるので、いくつか俳句の例も挙げて作句開始です。

活動の目的

  • 日本の伝統的な文化に対する理解を深める。
  • 穴埋め問題のプリントに解答するために説明を集中して聞けるようにする。
  • 日本語に五・七調のリズムが合うことを体感する。
  • 語彙力を充実させる。
  • 言語表現のスキルを高める。
  • 季語を考えることで季節感を持つ。
  • 自由な発想を育む。
  • 俳句を作ることを楽しむ。
  • 穴埋めプリントに正答することや俳句を完成させることで成功体験を積む。
等の事を目的として「なりゆき俳句作り」の活動を実施しました。

作句開始

前述のように穴埋めの問題で俳句の歴史や形式、約束事について学んでもらいました。みんな100点満点でした。
その後でいよいよ作句してもらいました。
「ああさむい こたつにみかん あったかい」とみごとに季語を読み込み五・七・五で詠んでくれた子もいました。その子は「ビーチだぞ スイカわりだぞ めかくしだ」と夏の俳句も作ってくれました。(ひらがな、カタカナ、漢字は原文のまま書きました。)
季語を読み込むことは難しかったようですが…
「ばあちゃんに あいに富山県 行きたいで」と方言で表現して、ほろっとくる作品もありました。
「おれの足 くもがくっつき おどろいた」「今日は ハートリンクで ダンスする」
「たんじょうび ケーキたべたいな たのしみだな」など季語はなくとも日常の情景を詠んだものも多く見られました。

そして好きなものについて詠んでもいいと伝えたので、自分のこだわりの相撲や鉄道の俳句を作った子もいました。「照強(てるつよし) 幕下下がる やり直し」 (照強というお相撲さんは知りませんでした。)「大関は 貴景勝 一人のみ」「京急 速く走れば すぐ駅へ」(京浜急行の快速特急の速さを表現できていますね。)
季語を読み込みことは難しかったようですが、みんな自分なりの素敵な作品を詠んでくれました。ひとりで四句以上詠んでくれた子もいましたが、なかなか思い浮かばなくて活動の終わり間際に「ふゆがきた ゆきがふったよ うれしいな」と有季定型で作れた子もいました。
最後に希望者には自分の作った作品をみんなの前で読み上げてもらいました。堂々と大きな声で読む子もいれば、少しはにかんでちょっと小さな声で読む子もいました。表現の仕方はそれぞれでしたが、みんな発表した後は満足そうな表情をしていました。
 
少し難しいかと思われた活動でしたが、穴埋め問題、作句と成功体験を積むことができたと思います。俳句とはどんなものかも少し理解できたと思います。自分のこだわりポイントを含めて表現することができました。作品を生み出す苦労も経験できたようでしたが、作品を作り出す楽しみも経験できました。日本の伝統的な文化、表現の一つに触れて子どもたちなりの自己表現もできました。今後も俳句作りのような伝統的な活動を継続的に行っていきたいと思います。また俳句だけにとどまらず短歌や詩作りなどにも挑戦してもらえるよう活動を考えていきたいと思います。
またのご閲覧お待ちしております。