ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪書初め≫

こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
やっと終息の兆しが見えてきたかと思いきや、オミクロン株が日本国内でも猛威を振るいつつあります。第6波は兆しではなく、もう渦中にあるのかもしれませんね。経済活動を取るか予防対策強化を取るか、非常に難しい選択ではありますが、ちょうど良い加減のところを選んで乗り切りたいですね。いつ終息を迎えるのか分かりませんが、また気兼ねなく生活できる日が早く来て欲しいものです。
ハートリンク本郷台では、先日、「今年の抱負を書こう! 書初め」という活動を行いました。
お正月らしい季節感いっぱいの素晴らしい活動ですね…と言いたいところですが、活動の担当になった指導員(私ですが…)は、もう何十年も筆と墨で字を書いたことがありません。ほかの指導員も「習字なんて中学校から先やったことない」というものばかりです。まずは指導員で手本となれるように練習をしていきました(笑)
 まずは習字道具を揃えて試し書き。思ったより書きやすく、思ったよりもうまく書けました。小学校の時に習字を習っていたことを思い出しました。何枚か試し書きをしていると、その場にいた指導員も書きたいということで、書道大会が始まりました。みな決してうまくはないが(失礼!)、書き手の人柄が出ている味のある字を書いてくれました。
ここでお手本を見ながら字を書く習字ではなく、毛筆と墨で自己表現をしてもらう書道を行うことを再確認して翌日の書初めに臨むことになりました。

書初め

  • 一年の目標や抱負について考える。
  • 自分たちの住んでいる国の年中行事のひとつに触れる。
  • 硬筆とは違う感触、書き心地を知る。
  • 毛筆ならではの運筆や書き方を学ぶ。
  • 自分の感性で表現できるようにする。
  • 心を落ち着かせて書に向かう。
  • 書を完成させることで達成感を得て成功体験を積む。
  • 細かい筆使いや手首の動かし方などで微細運動を行う。
などのことを目的として書初めを行いました。
 今回は習字ではなく書道ということで、思うままに書いてもらいましたが、始める前に基本的な姿勢と筆の持ち方、動かし方などを説明しました。硬筆のように筆記用具の先端の方を持ち掌の小指側を下につけて書くのではなく、筆の先端より少し上の方を持ち、筆を立てて書くようにすると書きやすいということを伝えました。
最初に抱負とは「こうしたいと思っている事」であるが、自分がやりたいこと、目標にしたいこと、好きなこと何でもよいと説明し、文字数も自由だと伝えました。5分ほど時間を取って何を書くか決めてもらい、漢字の確認もしました。
さらに着ているものが汚れないようにポリ袋で作った簡易エプロンを着て書初め開始です。
今回は普通の大きさの半紙を使っているので2~4文字ぐらいでかけるといいと言ったのですが、ほぼ全員が「こうしたい」ということを文章で書きたいということになりました。さらに学校で習字をやったことがある子たちは学年、組、名前まで入れたいということで、どんどんハードルが上がって行きます。
書く内容も決まって、書初め開始です。字数が多いので悪戦苦闘している子もいましたが、それぞれのテーブルに着いた指導員からも書きたいことを書きたいように書こうと促されて、字の大きさもあまり気にせずフリースタイルで書き始めました。
  • お勉強をがんばる…さすが中学生、勉強は漢字で書けました。
  • すみっことべんきょう…すみっコぐらしが大好きな子の作品です。
  • あけおめ…まだあまり漢字を習っていない1年生の作品です。
  • いなかへ旅行したい…都会の喧騒に疲れたのでしょうか。コロナから離れたいのかな。
  • 学校の先生になりたい…いい夢だね、頑張れ!
  • 気にしないようにする…必要以上に気にすることはないよね。
  • 湘南新宿ライン…鉄道が好きな子の作品です。乗りたいのかな?
  • 自分の名前を大きく書いてくれた子は漢字の右と左が入れ替わっていたりその両側にひらがなで名前の続きを書いたり、芸術作品に仕上げてくれました。
  • 字を書くことが難しい子は半紙に筆で何本か線を書いてくれましたが、躍動感のある薄の葉っぱのようでした。
いつもながら、子どもたちの表現力の素晴らしさには驚かされます。みんなとても素敵な作品に仕上がりました。

まとめ

書道には視覚的認知力を高めたり、注意力、集中力をつけたりする効果もあるようで、作業療法でもよく扱われているそうです。絵画療法では「絵が苦手だから…」としり込みする人もいるそうですが、書道は日常的に触れている文字を使っているため受け入れやすいそうです。東洋独自の芸術であり、日本人にとってなじみの深い文化の一つでもあり、年齢を問わず経験者が多いことも理由となっているようです。
今回は目的の中に「視覚的認知力、注意力、集中力を高める。」というものは入れていませんでしたが、筆を握って文字を書くことで気持ちが落ち着いたような気もします。また絵よりも短い時間で一つの作品が完結する為か短時間に集中力を上げる必要もありそうです。ハートリンク本郷台には作業療法士の職員もいるので、こちら側の側面からも書道によって子どもたちがスキルアップできるよう相談してみたいと思います。今後も書初めだけで終わらず、書道も活動の一つに加えることを検討してみたいと思います。
またのご閲覧お待ちしております。