ハートリンク放課後等デイサービス本郷台≪フィンランド式キッズスキル≫

こんにちは。ハートリンク本郷台です。
最近は気温差が激しく体調を崩しやすい季節となっていますね。ただこれから強い寒波がきて厳しい寒さとなってきそうですね…
降雪の可能性も考えて送迎車のタイヤチェーンの準備など前もってしておこうと思います。
話は変わりますが、ハートリンク本郷台ではABA(応用行動分析学)を基に支援を行っています。子どもの行動のみに着目するのではなく、行動のきっかけとなったもの・行動によってもたらされた結果(行動の前後)に着目して対応し、適切な行動・スキルの獲得へアプローチするものです。
ABAでは褒める事(強化)も重要視しています。褒める事によって成功体験を積んで自己肯定感も高めていく。そのABAを基に日々の支援を行っているのですが、今回のブログでは事業所の内部研修でも扱ったABAとも通ずるものがある「フィンランド式キッズスキル」というものをご紹介させていただければと思います。

フィンランド式キッズスキルとは?

フィンランドの精神科医ベン・ファーマン博士が作り上げた育児に役立つ15のステップでこれを使えば子どもの「問題行動」を変える事が出来るというものです。子ども自身に考える力、自分で解決する力をつけるもので子どもの困難を乗り越える能力、可能性を信じて作られた方法であり、その能力と可能性を上手に引き出せるように出来ています。
問題行動の原因を探っていくのではなく、問題行動は何か別のスキルが足りていないからという考えを持ち、スキルの習得を目指していくものです。
これから15のステップを簡単にご紹介させていただきます。

15のステップ

ステップ1:問題をスキルに変換する
問題行動をやめさせるのではなく、正しい行動に繋げるために必要なスキルを考え出す「スキリング」というものをステップ1で行います。まずは大人たちで必要なスキルを考え、その後子ども本人に提案していきます。
ステップ2:学習するスキルを決める
話し合った結果を子どもに伝え、本人の考えも聞いて学習するスキルについて本人の同意をもらいます。自分で決めた事によってやり遂げるという責任感を育む事も出来ます。
ステップ3:スキルを学ぶ事の利点を探る
スキルを身につけたらどんな良い事があるか子どもに気付かせて見通しを持たせ、ポジティブに取り組めるようにします。
ステップ4:スキルに名前を付ける
子ども自身に学習するスキルに名前をつけてもらい、個性を伸ばしつつ学習を楽しいものへとしていきます。名前は好きなものや必殺技などなんでもありです!
ステップ5:味方になってくれるヒーローを選ぶ
自分を応援してくれるヒーローを選ぶ事により想像力を鍛えつつ、学習の手助けをしてくれます。ヒーローは動物やアニメのキャラクターなど子どもが好きなもので選んでもらいます。
ステップ6:サポーターを募る
スキル学習を応援してくれるサポーターを募ります。多いほど好ましく、進歩した時などに一緒に喜んでもらいます。
ステップ7:自信をつける
子どもがスキルを習得できると大人が信じて自信を持たせます。具体的になぜ習得できると思っているか伝えてあげる事で効果が増します。
ステップ8:お祝いを企画する
スキルを習得出来たらどんなお祝いをしたいか企画します。お祝いを設定する事によりモチベーションが上がり、大人が習得を信じている事も伝わります。また計画性へのアプローチも兼ねています。
ステップ9:スキルを明確にする
スキルを習得すると今とどのように変わるのか、ロールプレイを通して実際に見せたり演じたりしてもらいます。ロールプレイする事により見通しを持つ事が出来ます。
ステップ10:学んでいるスキルを公表する
子どもがどんなスキルを学んでいるのか公表する事により周りに理解・後押ししてもらう事で自尊心を高めていきます。
ステップ11:スキルを練習する
簡単な方法から徐々に難易度を上げてスキルを実際に練習していきます。1日1回は練習して継続的に行っていく事が重要です。出来ている事を褒めてモチベーションを上げていきます。
ステップ12:リマインダーを作る
もしスキルを忘れてしまった時のために振りかえられるようリマインダーを作っておきます。またリマインダーがある事により失敗を恐れず挑戦できるようになっていきます。
ステップ13:お祝い会を開き、成功を祝福する
スキル習得に成功したら事前に計画していたお祝い会を開き祝福します。またスキル習得に協力してくれた人たちに感謝をしたり、習得したスキルの発表をしたりする場も設けます。
ステップ14:スキルを他の人に伝える
自分が学んだスキルを他の人に伝える・教えます。教える事も学習方法の一つであり、さらに身についていきます。
ステップ15:新しいスキルを決める
次に習得を目指すスキルをまた子どもと一緒に決めていき、同様のステップを繰り返していきます。

最後に

以上がフィンランド式キッズスキルの簡単な概要となります。褒める事や肯定感を高める事を大切にしている部分や否定的な言葉を使うのではなく肯定的に伝えていく事などがABAと重なる部分がありました。
今後も支援者としてより良い支援を行えるように様々な知識を身に付けていきたいと思います!
またのご閲覧お待ちしております。