ハートリンク放課後等デイサービス本郷台 ≪いのちの学習≫

こんにちは。ハートリンク放課後等デイサービス本郷台です。
日に日に寒くなると共に、新型コロナウィルスの新規感染者も増えていますが、自分の身を守る行動をする事が家族・友人・同僚など様々な人を守る行動に繋がると思いますので、
さて、今回は新型コロナウィルスの感染予防の観点からも人が少なく密になりにくい場所を選んで、白糸マス釣りセンターに行ってきました。外出のターゲットとして、私たち人間が生きていくために一つの「命」が失われている事を感じてもらい、食に対しての興味関心を抱いてもらう事としました。

食品ロス(フードロス)とは?

近年メディアでも度々ニュースになっているため、「食品ロス」「フードロス」という言葉を見たり聞いたりした事がある方も多いとは思いますが、説明するとなると難しいとという方も少なくはないのではないでしょうか?似たイメージの言葉として「食品廃棄」がありますが、食品ロス(フードロス)と食品廃棄では若干意味合いが異なります。 例えば、ある食事で骨付きの肉や魚を食べるとします。一般的には、骨は食べずに生ごみとして捨てることになりますよね。 そういった「もともと食べられない部分」を捨てることは食品の廃棄にはなりますが、食品ロス(フードロス)には含まれていません。 食品廃棄の中でも本当は食べられるはずなのに、捨てられてしまうものを食品ロス(フードロス)と呼ばれています。
●食品ロス量は年間646万トン(平成27年度推計)≒国連世界食糧計画(WFP)による食糧援助量(約320万トン)の2倍
●毎日大型(10トン)トラック1,770台分を廃棄
●年間1人当たりの食品ロス量は51kg≒年間1人当たりの米の消費量(約54kg)に相当
何万トンの食べ物といっても、ちょっと想像しにくいですね。これを日本国民一人あたりに換算すると、毎日お茶碗1杯分のご飯を無駄に捨てているという目安が発表されています。全員が、毎日その量を重ねていったとすると、馬鹿にできませんよね。 食品廃棄物等は年間2,842万トンでしたので、食品廃棄物の約20%は、本来まだ食べられるのに廃棄されてしまう「食品ロス(フードロス)」にあたります。食品ロスとなる646万トンという数字は、世界中で飢餓に苦しむ人への食糧援助量(約320万トン:国連世界食糧計画(WFP))のおよそ2倍となります。 日本の食料自給率はおよそ40%で、大半を輸入に頼っているのが実情です。その一方で、食べられる食糧を大量に捨ててしまっているのが、日本の食の現状でもあるのです。

マス釣り

魚を釣る際に、「釣り針に餌を付ける」「餌を水中に入れる」「餌の近くにマスがいる事を視覚的に確認」「餌に食い付いた事を身体感覚で感じる」「竿を上げる」と様々な行動を五感を駆使しながら行います。
1分とかからずに釣り上げる事が出来た児童もいれば、数十分かかる児童もいましたが、全ての児童が自分の力でマスを釣り上げる事が出来ていました。また、多くの児童が釣り上げる時の自分なりのコツを見つけた発言も聞かれていました。

マスを捌く

今回はセンターのスタッフの方が捌く様子を児童たちに見てもらう事になりましたが、児童たちの反応は様々で「すご~い」とテンションが上がる児童もいれば、「さっきまで泳いでいた魚が死ぬところを見るのは可哀そう」と捌かれている様子を見る事を躊躇する児童もいました。
躊躇していた児童も途中からは食い付いたように見ており、自分が釣った魚が捌かれて自分がこれから食べる事を受け入れていました。
 

マス(命)を食す

食事の際に「いただきます」「ごちそうさま」と言う事を学びましたよね。ですが、とある学校の調査ではいただきます・ごちそうさまを何のために言っているのかわからずに、4割近い児童が機械的に言っているとの結果も出たとの事です。
「釣る(身体感覚)」「魚が捌かれる場面を見る(視覚)」「焼き魚の匂い(嗅覚)」「実食(味覚)」など、マス釣り体験を通して、五感の多くに刺激を得る事が出来た様子で、事前情報として自宅では魚をほとんど食べないと言われていた児童が、半分以上を食べる事が出来ていました。
 

まとめ

 『いのちを大切にする』と言われた際に、文字として理解をして「はい」と返事が出来る児童は多いのではないでしょうか…。しかし、命を大切にするという事がどのような事なのかと聞かれると答える事が難しい児童も多いと思います。今回のマス釣り体験を通じて、いのちとは人だけでなく、動植物にも命があり、人が生きていくために多くの尊い命を頂いている事を児童一人一人の表情や行動から感じてもらえたと思っています。
コロナ禍にあり、未曾有の事態に多くの命も失われている状況だからこそ、「いのちの大切さ」を感じてもらい、一人一人が大切な人の命を守るための行動を意識する事に繋がればと思います。
またのご閲覧お待ちしております。